金蔵の第4子、次女。留弗夫よりさらに歳の離れた末っ子で、長兄の蔵臼に比べれば、むしろ甥っ子たちの方に歳が近いくらいです。その為、兄弟たちの輪と甥っ子たちの輪の狭間が居場所となっている、少しだけ寂しい立場の女性です。
歳の離れた兄や姉たちは、互いに諍いが絶えませんでしたが、彼女は歳が大きく離れていたため、それに巻き込まれずに済んだのは幸運だったと言えるでしょう。その代わり、蔵臼と、絵羽・留弗夫の両陣営にそれぞれ同意を求められ、どちらの立場にもつけず曖昧に取り繕わなければならない、疲れる立場でもあります。
限りなく一人っ子に近い状態で育った彼女は、他の兄弟たちとは異なる雰囲気に育ち、若く知的で思いやりのある良い女性に育ちました。困っている人に何を施せば喜んでもらえるかを考えられる女性で、交わした約束は決して忘れず、一年前に約束したお土産を持ってきて喜ばせてくれたりもします。
娘の真里亞の養育には特に熱心で、学校行事などにも積極的に参加し、母親としての責務を全うしています。その生真面目さゆえに、母親業に誇りを持つ夏妃を尊敬しており、ささやかな交流を持っています。
ただ、誰からも年齢が離れていることが災いしたのか、悩みを打ち明ける人が身近におらず、ストレスに押し潰されそうになって、時折それを感情的に発露させてしまう悪い癖があります。本人も自覚していて、時に娘を叱り過ぎて自己嫌悪しています。
※竜騎士07先生のご許可を得て原作ホームページより引用しております |